第60回全国卓球選手権大会年代別団体戦【予選編】

2025年06月18日 21:16

こんにちは!エブリーグの岡田です!

2024年度に実施された新日本スポーツ連盟さん主催の第60回全国卓球選手権大会年代別団体戦について記事にしたいと思います。

まずは激闘の東京都予選について、少し長くなりますが、ご覧いただけると嬉しく思います。


今回の予選は2024年5月6日に開催され、新日本スポーツ連盟の東京支部に加盟している方が参加できる大会でした。

30代、40代、50代のように各年代ごとに分かれている大会(40代が30代の部に出ることは可)で3~5名で1チームとし、1ダブルス2シングルス形式での大会です!

今回で第60回目と歴史がある大会で、上位入賞のチーム(今回は6チーム)は1月に神戸市で行われた全国大会への出場権を獲得できます。

私はエブリーグ共同代表である小山まぐま、元オランダ代表であるG.C. Foersterさんに組んでいただき、3名での出場。


ハッキリ言ってこのチーム・・・・・・強い!
他のチーム方からもハッキリとそう言われます。違反級戦力とか、絶対に予選通過できるなど。
私もそう思います。

ですが、実はこのメンバーで1年前も同じ予選会に出場していました。

ここで少し1年前のお話を・・・



私は1年前に初めて年代別の予選会に参加し、レベル感をあまりわかっていませんでした。
まあ、このメンバーだ。まあ大丈夫だろう。そうそう負けないぜ。正直そう思っていました。

しかし、前日に大エースであるGCさんが怪我をしてしまう不運。
それに加えて、当日会場へ行くと、いわゆる死のリーグというやつに入れられており、知人からは「前世で何かしたんですか?」と言われるレベル。

「何かしました。小山まぐまが。多分こいつの前世は極悪人です。」
心の中でそっと唱えました、、、、

結果ですが、我々は予選リーグ4チーム中で最下位。
大エースが負傷していたとはいえ・・・・こんなにレベルが高いのか!?
そう痛感しました。

結局我々のリーグを抜けたチームは東京都予選を制し、全国大会でも準優勝しました。

私たちは通過して喜んでいる他のチームの方をただ見ていることしかできませんでした。


あれから1年、今年も同じメンバーでのリベンジ。
今回は小山が病み上がりでしたが、大きく調子を崩しているメンバーは無し。
実力的に見れば我々は間違いなく上位6チームに入るだろう。そう自信を持っていました。

午後から試合のため、午前はチームメンバーで近場の卓球場にて練習をして、コンディションもバッチリ。
前回我々が負けて、東京都予選を優勝したチームも推薦で予選会にはいない。
昨年度以上に悪い組み合わせは存在しない。
これは・・・・いける!

そう思って会場入りしました。

すると

「〇〇(某実業団)いるらしいよ。」

・・・・・・へ?

何やら嫌なフレーズが耳に入る。
そんなわけないだろう。
いや、いたとしても我々が当たらなければいいだけだし。
うん。大丈夫。

・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・

SPOTTO・BRAVEです。受付をお願いします。

ドキドキ・・・ドキドキ・・

・・・・・

・・・・・

・・・・・・・嘘やん・・・

なぜ、我々が・・・またしても・・・

・・・やってくれたな。小山・・・まぐま・・・

そう。私たちは2年連続で死のリーグに入れられていました。
実業団チームを見事に引いてしまったのです。

入ってしまったものはしょうがない。勝てばいいだけの話。
とはいえ、去年の辛い記憶が蘇る。
また、ここで・・・・

いや、なんのために練習をしてきたんだ。
相手が誰だろうと勝つために今日はここへ来たんだ。
そう切り替えて、試合へ臨むことにしました。

1試合目知人のチーム
初っ端から知人のチーム。しかもかなり強い。
他の予選リーグなら1位通過もありえるチーム編成。
これはダブルス落とせない。

我々は
1ダブルス  GC・岡田
2シングルス 小山
3シングルス GC

というオーダー。
2番シングルスには1番ダブルスに出た人以外が出るため、3人チームはオーダーが固定となりやすい。
そのため、これが基本オーダーになるはず。

試合が始まり、緊張する私。
相方はGCさんだし、入れとけば大丈夫。普通にやれば勝てる。その気持ちが自身をプレーを制限する。
2ゲーム先取するものの、私のビビる気持ちを見透かしたかのように、相手もナックルサーブ、ハーフロングが増えてきて、私のループもことごとくカウンター。

完全に相手有利の流れで迎えた最終ゲーム、ベンチでまぐまから、もう思い切って少し振っていこうというアドバイスが。
そこで気持ちを切り替えて、ローリスクだったのを、少しリスクを上げていこうとなった。

点差が離れないシーソーゲーム。9-9で私の魂のドライブがネットをかすめる。
11-9
本当にたまたま勝った。
危なかった。
でも、耐えた。
後はシングルスでどちらかが取れば勝ちだ。


2番小山が相手のエースと対戦。
後から聞いた話だが、1・2番で勝つためにこのオーダーだったとのこと。
1週間くらい寝込んでいたまぐま。
それでも強いが、少し及ばず1-3負け。


勝負はラストのGCさんに託された。

さすがGCさん。
堅実なプレーで2ゲームを先取。
しかし、相手も強く1ゲーム取り返す。
少し不安に思う私。
だが、最後はきっちりゲームを制し、3-1勝ち。
チームも2-1勝利となった。

1試合目から予選会のプレッシャーを強く感じた。
やはり予選会は何がおこるかわからないし、負けたらそこで終わり。次は来年になる。
1番のダブルスの重さを再度実感した。
(もちろんどこの1点も死ぬほど重い)


2試合目は実業団チームと。
ここが1番の勝負所。
オーダーをまぐまと相談する。

1ダブルス  GC・小山
2シングルス 岡田
3シングルス GC

にして、1番と3番で取りに行く?
とまぐまから。

正直、このオーダーは楽だ。いわゆる捨て駒オーダー。
自分からしたら、勝ちを期待されているところではないため、プレッシャーは無いに等しい。
この提案に流されそうになる。

だが、これで本当にいいのか考える。

・勝負の世界に絶対はない。
・シングルスの練習はしてきていないし、相手も強いため、2番シングルスに私が出て取れる確率はほぼない。
・まぐまならシングルス取れる気がする。
・GC・小山は1試合目出ていない。
・ダブルスは練習してきた。

「最初と一緒でもいい・・・かも。でもこのオーダーも悪くないかも。」


・・・とても曖昧な返事でした(笑)

気持ちは自分がダブルスいくと言いたかったけど、それが間違いだったらと思うと強くは言えませんでした。

まぐまと話し合った結果、初戦と同じオーダーに。

試合が始まる。
相手のオーダーも予想通り。


1番ダブルス GC・岡田3-0

きっちりダブルスを勝ち切った。
これでシングルスどちらかが取れば勝ちだ。
死ぬほど緊張したが、これで自分がダブルス出て良かったと言える。


2番シングルス 小山

相手は全日本などにも出場経験のあるレベルの高い選手。

試合に入る前にまぐまが、「よし。ここは俺が勝ってくるところだ。」と笑顔で発言をする。

どうやらここが勝負所で120%を出す模様。

頑張れ。そう思いながら、まぐまの審判に入る。


1ゲーム目まぐまのサーブもきいている。
相手は余裕そうな顔をしているが、まぐまがゲームを制する。

2ゲーム目、相手も気持ちを引き締めてきた。
いい流れだったが、惜しくもゲームを落とす。

3ゲーム目、まぐまらしいフォアの強さが光る。
ここを取って2-1とリード

よし、このまま勝て。内心そう思う。

ここで、3番シングルスのGCさんも隣の台に入る。
審判をしているため、内容はわからないが、1ゲーム目を5点で落とした模様。
相手の選手は爆発力もあり、実力も高い選手。
だが・・・強すぎる・・・・

まぐまの4ゲーム目にもその影響は少しはあったのだろうか、ギリギリのところで落としフルゲームヘ。

ファイナルゲーム、戦術を戻すまぐま。
隣でGCさんが2ゲーム目も落とす。

向こうの応援団は「3番は勝てるから、2番勝てばいけるぞ!」と。
こちらは応援もなく、雰囲気は完全に相手チーム。

そんな中、孤軍奮闘するまぐま。
戦術がハマる。

ファイナルゲームを見事に制して・・・・我々は実業団チームに勝つことができた。

「よし。ここは俺が勝ってくるところだ。」と笑顔で発言したまぐまを思い出し、これはイケメンと思った。

正直、審判をしていて、何度も嫌な未来が見えた。
でも、こういう時のまぐまは勝つ。そう思いながら見ていた。
最終ゲームリードをしている時、目が潤んだ。
まぐまが勝った時は嬉しくて泣きそうだった。

が、まだ予選会と通過したわけではないので、ぐっと堪えて、何事もなかったように普通にナイスゲームと言った。
その後、1人トイレへ行き、気持ちを落ち着かせて、人生で初めてホッペを両手でパンッとするやつをやりました(笑)
チームで1人でも緩んでいる者がいたら、チーム全体がダメになると思っているので、緩んだ気持ちを見せないようにして、すぐ気を引き締めました。

そして第3試合、相手は2敗しているチームのため、負けても1位は確定。
しかし、そんな流れでトーナメントへいくわけにはいかない。
きっちり勝って1位でトーナメントへいくぞ!

と思ったのだが、ダブルス0-2発進。
暗雲が立ち込める。
勝負どころが終わり、どこか気が抜けていたのかもしれない。
再度気を入れなおして、リスクのあるプレーをして3-2で勝利。
まぐまも3-0で勝利で見事予選リーグを1位で通過。

この時点で時間は19時。
我々の疲労もピーク。
休む間もなく、次の試合。

しかし、時間の都合で3ゲームマッチでの試合となる。
予選から厳しい試合であったため、我々としてはありがたい部分もあったが、不安がつのる。

トーナメント初戦の相手も強敵。
マスターズに出場経験のある方もいるチーム。
どうやらその方は2番シングルスに出てくるようだ。

そこで、再びまぐまのささやきが・・・・

・・・・・

「2番の〇〇さんって強いらしくて、みんなに聞いたら俺の方が分が悪いらしいんだけど、小山・GCでダブルスどうかな?」

おい!なぜそんな弱気発言を・・・
自身も本日はダブルス全勝で、いけると思ったこともあり、ここはハッキリ断って、2番いって勝ってこいと伝えました。

しかし、いざ試合が始まると辛いものがある。
みんなボールタッチが良すぎて、私だけ置いて行かれるラリーが続出。

なんとか1-1で迎えた最終ゲーム

まぐまが「ボールタッチのラリーに付き合う必要はない。思いきって攻めていこう。」
このアドバイスのおかげで最終ゲーム11-9で勝つことができました。

本当にこれも偶然ですが、勝ちは勝ち。


ここで時間がないため、2・3番が同時に入る。
3番のGCさんがきっちり2-0で勝ち、我々のチームが勝利しました。
(2番まぐまは1-0で終了)


そしていよいよ決定戦。
相手はまさかのチームメイト。
負けた方は敗者復活戦に回る。

絶対にここで決める。
オーダーに変更はなし。
ここを乗り越えれば・・・予選通過だ!

と臨んだのですが、ダブルスは0-2負け。
相手の方がダブルスをしてきていました。
悔しいですが、乾杯でした。

切り替えて応援に専念。


2番まぐま。2-0。きっちり勝利を決めてくれました。

3番GCさん。試合に入る。と同時に変な話が聞こえる。



「時間なくて敗者復活戦やこれから入る決定戦は代表者1人による1ゲームマッチらしいよ」



・・・・・へ?


いやいや、全国大会の決定戦がそれってあり?


つまり、ここで負けると敗者復活戦は1ゲームのみの試合。

もともとここで勝つつもりだが、よりいっそ、ここでGCさんに決めてもらうしかねえ。
そう思い、審判しながら、ずっとお祈り。


気迫のこもったプレーの連続。

しかし、相手の勢いもなかなか止まらない。

だが、それを止めるGCさんの気迫・技術。

そして、最後の1点がGCさんに入る。

勝った。

そうして、我々は東京都予選を通過した。

時刻は20時過ぎ。

1試合も気の抜けない大激闘をし続けた1日でした。




そんなこんなで何とか予選を通過して、1月に神戸で実施される全国大会に歩を進めることができました!

2本出場かつダブルスで引っ張ってくれたGCさん、2番で勝ってくれてダブルスの時に私に勇気をくれたまぐま、ありがとう。

次回、「満身創痍?激闘の全国大会編」も良かったらご覧ください。



さて、今回チームメイトのおかげで何とか全国大会に出場することができた私ですが、学生時代はたいした実績はございませんでした。
そんな私でも社会人になって頑張れば、それなりに活躍できるのだと思いました。

そして、そんな草の根の卓球選手が集まる大会

「第2回全日本草の根卓球選手権大会」

が2025年7月5日(土)に開催されます!
 
申し込みはまだ受け付けておりますので、良かったらぜひご参加ください。
 
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!(岡田)

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